投資は楽か?
人間、ふつうはできることなら楽して得したいと考えることが多いのではないでしょうか?よく、投資(株式、投資信託、外貨FX)などのイメージ、勧誘方針などとして、楽してお金を増やすということが連想されると思います。
自分もそのようなイメージで投資を始めたと思います。今のところ、トータルではマイナスでしょう。世の中、損する人がいるので得をする人がいる。よく考えたらわかるはずなのに、なにを根拠に楽して得できると考えたのでしょうか?
偶然の幸運確率(宝くじに当たるような極めて低いもの)に期待せず、少しでも確率を高めるための地道な努力(確率が信頼できるものとなるためには、低ければ低いほど膨大な試行回数)が必要なのです。
これが、日々決まった時間に出勤し、指図どおりに動けば最終責任がなく、毎月収入や休みが約束される労働者と比べて楽といえるでしょうか?負ければ手持ちの金額はどんどん減っていきます。
借金してアパートを建てて相続税を少なくする。
得をするということ、裏を返せば損をしたくないということです。この損をするということの考え方が非常に大事だと思うのですが、税金を払う=損をするという感じになりがちです。
昨今の政治資金の問題や議員の女性問題(静岡県関係が多く恥ずかしい限りです)等を考えると、確かに納税は損することという感覚は無理もないでしょう。ただ、税の仕組み上、納税=損するということでなく、払いたくとも払えないということもあります。
先日もこんな相談がありました。昔からの農家で不動産をたくさん所有してますが、経営するアパートの借入金が少なくなり、このままでは多額の相続税を払わなければならない。
そこで金融機関から新たなアパートの建設を勧められたというものです。多額の不動産を所有しているといっても、現預金などの流動資産は少ない。いざ相続となっても支払う現金がない。
税金は評価に対して課税され(不動産の場合は売ったと仮定した時の金額)、原則現金で納税しなければならないので、手元に現預金がなくてもなんとかしなければならないのです。
金融機関の提案としては、新たに借金をして不動産を取得すれば、相続税が減額されるというものだと思います。
例として、現在の純資産が1億円(現預金1千万、不動産9千万、借入金1千万)に対し、新たに1億円の借金をしてアパートを購入します。そうすると、純資産は4千万に減るのです(新しいアパートの評価額は50%になると仮定→ここがポイント。この率はケースバイケースです。)。
そうすると税額は2300万円から600万円になります。確かにこれは大きい。ですが、1億円の借金をしてそれを返済する原資はアパート経営の家賃収入です。
もし、何らかの事情で家賃収入が入らなくなり(それでも固定資産税や管理費など費用はかかります。)、借金の返済ができなくなれば、最悪、その不動産も失うことにもなりかねません。
ここでも重要なのは、楽して得をする(損をしない。納税は損?)ということはありえず、ちゃんとアパート経営者としての自覚を持っ(仕事をする)という意識です。
いずれにしても情報収集、分析。行動力
楽して得をすることは基本的にはありません。今の世の中、情報はいろいろなところから大量に入ってきます。それを集めることはそんなに難しいことではありません。
重要なのはその情報を読み解く力(分析力)です。もし、自信がなければ信頼できる人からの情報を信じるしかないのですが、その時も自分にわかるよう(腑に落ちる)に説明してくれる人を探すことです。
腑に落ちたら、考えられるリスク(経費)を覚悟して行動することです。これが本当の自己責任です(テレビコマーシャルで流れるこの言葉は軽いですが)。